VAIOから軽量モバイルノートPCであるVAIO S11(2017年9月モデル)(図「VAIO S11「ブラウン」」)が登場しました。
性能面ですが、店頭モデルでは、CPUはCore i5-7200U(2.5GHz)またはCore i3-7100U(2.4GHz)、メモリは増設不可の4GBと控えめですが、ネット利用やワープロ、表計算などのような一般的なPC用途には問題ありません。写真の編集やビデオの編集も基本的なレベルなら対応できるでしょう。直販モデルでは、CPUはより高性能なCore i7-7500Uとより安価なCeleron 865Uが、メモリは16GBと8GBが選べるようになっています。直販モデルは、店頭モデルより高性能なモデルだけでなく、より安価なモデルも選べるようになっています。現時点では、直販モデルの最も安い構成で146,664円(税込)となっています。長く使用するつもりならCPUやメモリの強化ができないため、直販モデルのCore i7、メモリが8GB以上のモデルを選ぶと良いでしょう。
ディスプレイは、店頭モデル、直販モデル共通で、コンパクトな11.6型、解像度はフルHDの1920×1080ドット、低反射コート、タッチには非対応となっています。最近はフルHD以上の解像度も多いですが、そもそもディスプレイサイズが11.6型と小さいので十分な解像度です。Windows 8のころに、タッチパネルがやたらと採用されていましたが、通常のPCでは現実的な利便性がそれほど高まらないことが確認されたのか、最近は非搭載の機種も増えてきました。通常使用ならタッチパネル非搭載は全く問題ないでしょう。
ストレージは、店頭モデルはどれもSSD128GBとなっています。メインPCとしては足りないかもしれませんが、モバイル用のサブPCとしては十分な容量です。直販モデルはSSD128GBに加えて、SSD1TB、512GB、256GBも選択可能です。通常用途なら1TBもあればメインPCでも使えるでしょう。
インタフェースは有線LAN×1、USB3.0×3(うち一つは給電機能付き)、HDMI×1、ミニD-sub15ピン×1、ステレオミニ端子×1、SDメモリカードスロット×1と非常に充実しています。動画CMがビジネス用途ですが、これならアダプタを持っていないために端子が使えないということもなく、ビジネスに安心して使えるでしょう。
バッテリ駆動時間はモデルによって異なり14.5から16時間の幅があります。これなら丸一日の仕事を充電無しでこなせるでしょう。充電時間の方は約3時間となっています。
キーボードは、キーストロークは1.2mmと物足りないですが問題はないでしょう。キーピッチは16.95mmですが、成人男性には窮屈ではありますが、十分になれることができるレベルです。タイプ感は比較的良好で、軽量な本体の割には安定しています。また、バックライトも搭載しています。キー配列は日本語だけでなく、直販モデルなら英語配列キーボードも選べます。トラックパッドのボタンは左右の押し間違えを防ぐため、見ても触ってもわかるように、2ボタンに戻りました。
モバイル通信は、店頭モデルなら最上位モデルのVJS11290111B「ブラック」、VJS11290211S「シルバー」で、直販モデルならカスタマイズ選択で使用可能です。SIMの種類はmicroSIMとなっています。対応バンドの詳細はこちらを、国内3大手キャリアの対応バンドはこちらをご覧ください。最近は安価なMVNOにより、モバイル通信SIMカードの2枚目3枚目を安価に運用できるので、モバイル通信機能の内蔵は有意義でしょう。
重量は店頭モデル、直販モデルともに840gから860gの範囲に収まっており、かなり軽量です。ただし、十分に実用的なPCの最軽量レベルである700g台とは明らかに差があり、徹底的な軽さを求める方には物足りないかもしれません。それでも、日頃から荷物が多いのであれば今回のVAIO S11は鞄に入れていることを忘れてしまうくらいに軽量です。
デザインは、キーボード面がフラットであったり、旧機種より角が鋭くなったりと、全体にシャープな印象になりました。また、新色の「ブラウン」が選べるようになりましたが、「ピンク」がなくなりました。デザインの詳細はこちらをご覧ください
この新しいVAIO S11はどのような場合に選ぶとよいでしょうか。
小型軽量のために高価格になっているので、頻繁に持ち運ぶような用途でないと、明らかにもったいないです。頻繁に持ち運び持ち運び、出先のプロジェクタなどにアダプタ無しで接続可能、モバイル通信が使用可能なのは、CM通りビジネスに向いています。また、パワーのあまりいらない趣味用の頻繁に持ち運ぶメインマシンとしても良いでしょう。豊富なインタフェースにより、大型ディスプレイや高級キーボード、大容量ストレージなどを家での使用時に接続するのが容易です。あとは、茶色のPCがどうしても欲しい場合です。茶色のPCは多くはないため、茶色にこだわるとこれくらいしかありません。逆に向いていない用途は、本格的な映像編集や3Dゲーム、11型では足りないくらいたくさんの情報を出先でも表示する用途、ほとんど持ち運ばない使い方です。